目次
こんちゃー、タツヤです。 2児のパパをしながら中堅サラリーマンをしています。
幼児の子育てや、営業職を10年こなしてきた中で得たライフハックなどを等身大で発信しています。
1. 新しいチャットツール導入で気づいたこと
先日、私の勤めている会社でビジネスチャットツール(Slack)の導入が決まりました。これまで前職で経験した「DMばかりのコミュニケーション文化」の弊害を思い出し、「新しい環境では絶対に同じ失敗は繰り返さない」と決意しました。
前職では「ちょっとした質問だから」とDMが飛び交い、結果的に情報の分断や重複対応が日常茶飯事でした。新しい環境では最初からオープンなコミュニケーション文化を根付かせたいと思い、チームメンバーと共有したポイントをまとめます。
2. DMコミュニケーションの落とし穴
同じ質問の繰り返し
DMでは、Aさんの質問と回答はBさんには見えません。結果、同じ質問が複数人から個別に届き、回答する側の負担が増大します。特に専門知識を持つメンバーは、同じ説明を何度も繰り返す状況に疲弊してしまいます。
一方、チャンネルでの質問と回答は全員が参照でき、質問者だけでなくチーム全体の知識向上につながります。
手戻りの発生
あるプロジェクトでDMでのやり取りを続けていたところ、「実はすでに解決策があった」と後から判明し、大きな手戻りが発生した経験があります。
チャンネルでオープンに相談していれば、「それなら以前こうした方法で解決したよ」という情報が早期に共有され、無駄な作業を避けられたはずです。
作業の停滞
特定の人へのDM質問は、その人が不在だと回答待ちで作業が止まってしまいます。「山田さんからの返信待ち」状態で、他の仕事に集中できなくなるケースも。
チャンネルなら、質問は関連知識を持つ全員に届き、最も早く回答できる人からサポートを受けられます。特定個人への依存度が下がり、作業の流れが途切れにくくなります。
情報の不一致
DMでの個別相談は、回答する側の状況によって微妙に異なる情報が伝わることがあります。その結果、チーム内で認識のズレが生まれ、混乱を招くことも。
オープンな場での議論なら、情報の一貫性が保たれやすく、認識のズレにも早く気づけます。また、情報が記録として残るため、後から確認することも可能です。
閉鎖的なチーム文化の形成
「質問はDMでするもの」という文化が定着すると、新しく入ったメンバーもそれに倣うようになります。結果、情報共有の文化が育たず、組織全体の知識レベルが上がりにくい状況に。
3. オープンコミュニケーションへの移行ポイント
基本ルールの設定
私たちのチームでは、下記のようなシンプルなルールを設定しました:
- 業務上の質問や相談は原則チャンネルで
- 個人情報や機密情報を含む内容はDMで
- チャンネルは目的別に整理し、どこで何を話すかを明確に
質問しやすい雰囲気づくり
「初歩的な質問をオープンにするのは恥ずかしい」と感じるメンバーも多いもの。そこで、「質問力はチームの財産」というマインドセットを共有し、どんな質問も歓迎する文化を意識的に育てています。
私自身が「これ、基本的なことで申し訳ないんですが…」と前置きしつつ質問するなど、率先して質問する姿勢を見せるのも効果的でした。
良い行動の称賛
チャンネルでの質問や情報共有に対して「ありがとう、これは多くの人の参考になりますね」と公開で称賛。オープンコミュニケーションの価値を実感できるフィードバックを心がけています。
4. 実際に得られた成果
新しい環境でチャットツールを導入して数ヶ月、すでに以下のような変化が見られます:
業務効率の向上
同じ質問への重複対応が減り、チーム全体の問題解決スピードが向上。「誰かが解決したことは皆の財産」という意識が広がってきました。
チーム間の壁が低下
部署を超えたチャンネルでの交流が増え、以前は接点の少なかったメンバー同士のコミュニケーションが活性化。「あのチームは何をしているのか分からない」という声も減りました。
新メンバーの早期活躍
過去の質問と回答がチャンネルに蓄積され、新メンバーが自ら学習できる環境が整いました。「先輩に聞きづらい」という心理的ハードルも下がり、早期に戦力化できています。
5. まとめ:小さな変化が大きな差を生む
ビジネスチャットツールの活用方法一つで、チームの生産性や雰囲気は大きく変わります。DMを完全に否定するわけではありませんが、「どの情報をどこで共有するか」を意識するだけで、組織のパフォーマンスは大きく向上します。
子育てで学んだ「見せて教える」という原則は、ビジネスの世界でも同様です。チームメンバー同士が互いの仕事を「見せ合う」ことで、学び合い、高め合う文化が自然と育まれていきます。
皆さんのチームでも、今日からコミュニケーションパターンを少しだけ見直してみませんか?小さな変化から、大きな成果が生まれるはずです。
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